がんが全身に転移し余命は三か月、もはや回復の見込みは絶望的…と宣告されたアメリカの男性が犬の駆虫薬「フェンベンダゾール」を服用してたった三ヶ月で完治したという驚きの事実が明らかになりました。
フェンベンダゾールはどんなお薬?
消化器官の寄生虫の駆虫薬として利用される薬です。犬以外にもウサギや爬虫類にも薬効が期待されますが、肝機能の低下等副作用もあるようです。
マウス実験でがんに薬が効く事が分かっていた
「なぜ犬の薬を?」と思える突飛押しも無い判断ですが、実は男性はある獣医さんからの情報で「フェンベンダゾール」が実験用マウスのがん細胞を攻撃した可能性を知ったのです。
否定的な意見もあります
がんを完治させた男性が自分の体験談を語る事を良く思っていない声も中には上がっています。
今回の犬のお薬ががんに効いたのは「奇跡」と言ってまず間違い無いです。
末期がん患者に過度な期待を持たせるのは逆に残酷なのでは?という懸念も確かにあるでしょう。
ですがこの体験談がきっかけで、医療を進歩させる事に繋がる可能性も無きにしも非ずと言えます。
この体験談が今後のがん治療に役立つ事を期待
駆虫薬はなんと1週間分でたったの5ドル(日本円で約560円)と安価。
薬効を知った医療研究基金は「フェンベンダゾール」ががん治療に役立つのではないかと考え研究を始めたそうなので、今後はもっと安価な特効薬が一般的に流通する可能性もあるかもしれませんね。
医療行為を受けるのは無意味なのか?
駆虫薬はたったの数百円、それに比べると治るかどうか分からない非常に高額な医療措置を受け続けるのはばかばかしいと思えてしまうかもしれません。
ですが、「フェンベンダゾール」は人間用のお薬では無いので、副作用の懸念もありますし、今回のケースもたまたまこの男性の身体に合ったというだけの話です。
これは実験療法が上手く行った大変幸運なケースであり、多くの場合それによって悪化したり死を早めたり、最悪命を落とすきっかけになる可能性も充分考えられます。
がん治療は専門知識のあるお医者さんにアドバイスを求めつつ、最後は医療機関任せにするのではなく、あくまで自分が納得する治療方針を固めていくのが重要であると言えるでしょう。