地域猫活動は偽善じゃないの？地域猫・野良猫への誤解

野良猫を助けたいと思う人を偽善者だと考える人も居るでしょう。
飼わない癖に手を出すボランティアをよく思っていない人も沢山居ると思います。
ですが猫を助ける活動は、単純に猫が可哀想だからという理由だけではありません。

保健所は万能じゃない

自治体にもよりますが、昨今は野良猫や捨て猫を持ち込んだとしても引き取ってくれる可能性はかなり低く、捕獲や保護の依頼も高い確率でお断りされます。
飼い主が野良猫と偽って自分の飼っていた猫を持ち込むケースが増えているから、というのも理由の一つですが、猫は犬と異なり放し飼いの制限が無い上、保護された猫が飼い猫の場合もあるので、飼い主さんとのトラブル回避のために受け入れ対応を断られてしまう様です。

地域猫は無責任？

耳先をVの字カットされた猫は去勢・不妊治療済みの「これ以上増やさない」様処置を受けた、地域で管理されている通称地域猫です。野良猫を野放しにするなんて！と言うのは簡単かもしれませんが、全ての可哀想な野良猫を受け入れろというのはあまり現実的な話ではありません。施設も人の手も足りませんし、だったら無視しろではいつまで経っても野良猫は減りません。だからこそ人間にとって負担が最小限で済む、実現可能な範囲で野良猫を減らす事が出来る地域猫活動が推奨されているのです。

猫を助けたいだけの偽善者じゃない

地域猫活動をしている人たちは猫嫌いの人と全く同じで「野良猫を減らしたい」から行っている活動である事をお忘れなく。
元々野良猫の糞尿・爪とぎ等のトラブルを管理する為に地域猫活動が始まりました。
行政に相談しても動物愛護や飼い猫との判断がつかず、むやみに捕獲や処分ができない為、個人個人の努力が必要なのです。

野良猫の世話をしない方が猫が早く減るのでは？

去勢だけして放っておけば勝手に野良猫は死んでいなくなるから管理は不要なのでは？と短絡的に考えるべきではありません。
餌場やトイレを予め設置しておけば、猫は賢い生き物なので場所を覚えて、ゴミを荒らしたりあっちこっちで糞尿をする被害も減らせます。
野良猫の世話は結果的に猫のためにも人間のためにもなるのです。

猫に危害を加えるのは虐待行為になります

手っ取り早く猫を捕まえて殺処分すれば済むと考えている人は絶えません。
毒餌で駆除してもバレないだろうと思う人も居るでしょう。ですが、万が一見つかってしまった場合動物虐待罪に問われるだけでなく、メディアの発達した昨今では、動物を平気で殺せる心の冷たい人としての烙印を一生背負うことになる可能性も否定できません。